栄養と心と体の関係

最近、心や体の調子が悪かったこともあって良くなる方法を色々調べて勉強しました。その中で思わぬ発見をしたのでご紹介しますね。

あらすじ

まず手短に要点を言いますと、ストレスがかかるとたんぱく質とビタミンCとBが消費され不足します。そのことによってこれらを原料とする脳の神経伝達物質のバランスが崩れ、心が不安定になります。よってたんぱく質とビタミンC・Bは意識してしっかりとりましょう。


では詳細にお話をしていきます。心というと形のないもののように考えてしまいますが、結局は脳=心なんですよね。ということは脳に不調があると心も不調になるということです。


もっと具体的に話しましょう。

神経伝達物質と心

脳の中で情報は神経伝達物質を使ってやり取りされています。そして神経伝達物質は大きく分けて3つあります。興奮系・抑制系・調整系です。


この3つがバランスよく働くことで心や感情が安定します。逆に言えばどれかが強すぎたり、弱すぎたりしてバランスが崩れれば心は不安定になります。不安定とは、そわそわしたり、イライラしたり、不安や恐怖を感じたり、やる気が何も起こらなくなってしまう状態を言います。


ではどういう時にバランスが崩れるかといいますと、神経伝達物質を作る材料が体に十分に取り込まれなくなるとバランスが崩れます。


神経伝達物質は筋肉や髪などと同じようにたんぱく質を主原料とし、他にビタミンC・ビタミンB6、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム葉酸ナイアシンを材料としてできています。(この中でも重要な働きをしているのはビタミンB6。)


だからこれらの栄養素がどれか1つでも不足すると神経伝達物質が十分に作られなくなり、心が不安定となります。


ではどういった時にこれらの栄養素が不足するのか見ていきましょう。

ストレスとビタミンB6・ビタミンC

まずストレスが多い時に不足します。ストレスはどんな時に受けるかといいますと、気温・気圧の変化、精神的ショック、過労など日常生活の中の色々な場面で受けています。


そして人はストレスを受けた時にはそれに対抗するために元気になるホルモンであるステロイドホルモン(正式:コルチゾール)を副腎皮質から分泌します。


そしてこのホルモンが働くためにはたんぱく質と脂質(コレステロール)の他にビタミンB6が必要となります。よってストレスが多いとビタミンB6がより多く使われ不足するようになってしまいます。ちなみにステロイド剤は身体のたんぱく質を大量に消費する薬剤の代表です。


またストレスに対抗するホルモンには他にアドレナリンやノルアドレナリンといったものがあり、副腎髄質から分泌されています。これらはビタミンCを必要とし、ストレスが増えれば当然消耗が激しくなり、不足します。


逆に言えば、たんぱく質やビタミンBとCが不足すればストレスに対抗できなくなるということでもありますね。ただ、たんぱく質は摂取量が不足しても筋肉を分解して使うので身体として不足することはあまりありません。しかしもちろんその分筋肉はやせ細っていきます。


だからストレス社会の現代においてはビタミンCとB6は意識して体に入れることが大切です。


ではどれだけ入れたらいいのかといいますと、厚生労働省の食事摂取基準を元にすると、ビタミンCは基準の5倍の500mg、ビタミンB6は10倍の10mgと参考図書で著者は述べています。(ちなみに厚労省の基準は必要最低限の値。)


そしてビタミンCは一度に摂取するのではなく、回数を増やして摂取するのが効果的とのことです。


ちなみに、ビタミンCは摂取しすぎると、嘔吐、下痢になるので注意。僕はこの前そうとは知らず摂取し過ぎて(1500mg)、旅先でえらい目に会ったのでお気をつけを。


またストレスの他にビタミンB群は加工食品やスナック菓子を食べることによっても必要以上に消費されてしまいますので、おいしいからといって食べ過ぎるのは注意が必要かもしれませんね。

女性と鉄

次に鉄についてですが、女性は生理があるために男性より鉄を失いがちです。平均的な食事での1日の摂取量は1mg、生理で失われる量は30mgです。摂った分は全て生理で体の外に出てしまうことになります。


だから女性は男性の倍の鉄を意識して摂取する必要があります。また鉄にも種類があり、ほうれん草やプルーンなどの植物に含まれるのは非ヘム鉄と言って吸収率は1〜5%、レバーなど動物性たんぱく質に含まれるのはヘム鉄と言い、吸収率は10〜30%とのことです。


つまり植物なら200mg、動物なら20mg鉄を含む分量を食べなければならないということです。お肉から鉄は摂取した方が良いみたいですね。


あと砂糖を取りすぎると低血糖になって心が不安定になるとかいう話もありますが、文が長くなり過ぎているので割愛。また今度にしますね。



最後に疲れと肝臓の関係について。

疲れと肝臓とオルニチン

肝臓は体の解毒を仕事とする臓器。でも食べすぎ、飲みすぎ、睡眠不足、ストレス、運動のし過ぎ、運動不足などで肝臓を使いすぎると肝臓の働きが低下してきます。すると解毒が追いつかず全身疲労となって出てきます。よって疲れが寝ても抜けないという人は肝臓が弱っているかもしれませんね。


ではどうしたら肝臓の機能を回復できるのでしょうか。もちろん休むのが一番ですが、他には解毒をサポートするオルニチンというアミノ酸を摂取することが良いらしいです。


疲労のもとになるアンモニアを分解するのがオルニチンサイクルという仕組みです。有毒なアンモニアとオルニチンが反応して無毒な尿素に分解される回路です。


よってこの肝臓の回路を手助けするためにオルニチンを摂取することが疲労を減らすことに効果的らしいです。


引用、参考図書:『「うつ」は食べ物が原因だった!』溝口 徹著 青春出版社
引用、参考URL:オルニチン研究会http://ornithine.jp/